こんにちは!午前中は現場調査に行ってきました^^相変わらず風が強いですね^^;
今回の記事はコーキングについて パート3です!
パート1↓
http://www.sapporo-tosouya.com/blog_detail.php?cd=38&y=2014パート2↓
http://www.sapporo-tosouya.com/blog_detail.php?cd=40&y=2014パート1、パート2ではコーキングを打つ前までのお話でしたね。今回は打った後のお話です!これは見てくれている方の中にも経験している方が沢山いらっしゃるかもしれません。
塗装工事がすべて終了し、足場解体。
「気付けばコーキングの部分にひび割れが・・・」こんなことありませんか?
早ければ塗装後3日~から症状が出始めたり、1年後に出始めたり・・・
この症状についてのお話を今回はしたいと思います。
まずこの症状が出たら・・・
①コーキングが切れているのか
②コーキングの上の塗膜が割れているのか
のどちらかです。
まずは①の方から説明していきます。
①のコーキングが切れている場合の原因として考えられるのはなんでしょうか??
■コーキング打ちの前にプライマー(下塗り材で接着剤のような役割を持つもの)を塗っていない
これは論外です。さすがにプライマーはしていると思います(笑)
■サイディングの壁材の反りが激しい場合
サイディングには種類が沢山あり、厚みが薄いものから厚いものまであります。現在製造はされていませんが12mmの厚みのサイディングの場合に反りがみられる事があります。塗り替えの現場調査に行くとしばしば12mmのものがあり、反っている住宅もありますね。目地のコーキングはサイディングとサイディングの隙間に打たれるものですから、反りが激しくなるとコーキングが伸縮に耐え切れずにブチッと切れます。
サイディングの反りの例↓
コーキングの目地に向かって反ってきているのがわかりますかね?これが反りです。当社では塗装工事の前にサイディングが反っている場合は釘を増し打ちしますが、それでも改善されない場合もあります。改善方法としては張り替える他ありません。
■コーキングの厚みがとれない場合
スチールサイディングの場合、コーキングが薄くしか打てないものがほとんどです。窯業系サイディングの目地は上の写真のように、幅、深さ共に十分にとれているものが多いです。しかしスチールサイディングだと↓
幅も厚みもつけられません。これは切れます。コーキング製造元で規定している幅、厚みに達しません。
早期にコーキングが切れている場合はだいたいこのような原因が考えられます。
次に②ですが、これは非常に重要なポイントになります。
②のコーキングの上の塗膜が割れる・・・これは塗装業をやっている方なら誰しも経験する悩み^^;
■コーキング乾燥前に塗装した。
コーキング表面の乾燥は早くしますが、内側はなかなか乾きません。特に気温の低い時は全然乾きません。
コーキングが固まる前に塗装することにより、コーキングの乾燥時の収縮に塗膜が追随することが出来ず、割れや、チヂミ等が起きてしまいます。
■塗装完了後、住宅が動いたときにコーキングが押し出され、塗膜が割れた。
上と同じくですが、コーキングの動きについていけずに割れます。
要するにコーキングの動きに塗膜が追随出来ずに割れるということです。塗膜が割れるという事はコーキングが常に紫外線に晒されるということで、劣化の原因になります。
「コーキングの上に塗膜を乗せる事は耐久性を高める為に必要な事ですが、コーキングの上の塗膜が割れると美観的にはよくありません。」
では割れないようにできないのか?・・・ということになります。が割れにくくする方法はありますが、100パーセント割れませんと言い切れるものはありません。住宅によって建物の動きは違いますし、普通に塗装しても割れる家、割れない家があります。ここが難しいところなんです。
なので当社で工事をする際には施工前にお客様に尋ねます。
「耐久性を求めるのであればコーキングを先に打ち、塗装をします。美観性を求めるのであれば塗装を行ってから、コーキングを打ちます。どちらが良いですか?」と。
「先にコーキングを打って塗膜を乗せれば、コーキングの劣化要因である紫外線から守ることが可能ですが、割れる事がある。塗装が終了してからコーキングを打つ場合は紫外線に直接晒されるのでコーキングの寿命が短くなりますが、塗膜が乗っていないので割れることがありません。」と。
※コーキングを後に打つ場合は、塗装する色に合わせて打ちますが、色味が若干変わります。
色々な方法を試してきましたが、この問題だけは非常に難しいところなんです。
例えばゴムのように伸びる塗料であれば、コーキングの動きにも追従していけるでしょう。しかしゴムのような塗料は通気性が悪く、結露等の問題を引き起こすこともあります。水性塗料(水)と溶剤系塗料(シンナータイプ)でも割れやすさは変わります。
水性塗料は塗膜が柔らかく、脆い部分がありますが、溶剤系に比べ柔らかい為、コーキングの割れが起こりにくいものもあります。
溶剤系は塗膜が固く、丈夫で耐久性に優れますが、コーキングの上は割れやすい。。。
その他にはコーキングや塗料にもいろんなメーカーがあり、コーキングと塗料の密着性が相性の良いもの、悪いものもあります。
万能な塗料やコーキングはないのでしょうか・・・。(笑)
という事で長くなりましたが、コーキングの上の処理は難しいというお話でした。
まとめると・・・
■コーキングが早期に切れる要因は大体は構造上の問題が多い。
■コーキングの上の塗膜が割れるのは塗膜がコーキングの動きに追随できないから。
■コーキング上の塗膜割れを100パーセントなくす事は今のところ非常に難しい。
■コーキングに塗膜を乗せると割れるが、割れていない間はコーキングの劣化がしにくい。
■コーキングに塗膜を乗せないと劣化は早まるが、割れは起きない。
まとまりましたかね・・・?(笑)
最後にコーキングの上の塗膜を「ほぼ」割れなくする塗料の紹介です。現在施工事例更新中のアステックペイントのEC2000Fシリーズです。前回記事にしましたが、とことん伸びる塗料で、しかも通気性も良い優れものです。通常の塗膜に比べて、かなり厚みがある為、これを塗るとコーキングが隠れてしまうくらいです。
劣化要因である紫外線の影響を受けず、非常に伸び縮みするので、割れない(100パーセントではありません)、切れないというものです!じゃあすべてにこれを塗れば良いのでは・・・?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、高いんです(笑)
物が良いと高いんです!(笑)ということで、高くても気になるという方は当社ショールームに塗膜のサンプルがありますので、伸ばしに来てみてください^^
それでは本日はこれで失礼します^^最後までお付き合い頂きありがとうございます^^